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サロンカーなにわがやってきます。

金沢までとなった北陸本線ではありますが、まだ客車列車が走っています。
毎年恒例になっている旅行会社の企画で、サロンカーなにわです。
昭和58年改造ですから、既に34年も経ったレトロ客車で、当時流行りだった、「欧風客車」というジャンルになります。
小松駅には13:20すぎに通過するそうですので、楽しみですね。

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この列車は、北陸にも多くの機関車がエスコートしています。
特に良いのは、DD51型やDE10型などのディーゼル機関車が牽引するときで、展望客車の前からでも、機関車と左右の隙間からの前面展望が開けます。
写真の1043号機は、今日は山口線でC56160と共に、最後となった12系レトロ客車を牽引しているそうです。

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入線する事が出来る場所が広いのも特徴でです。
サロンカーなにわは、北海道こそ行っていませんが、九州や四国にも、青森にも行った履歴があります。
元は特急形座席客車ですし、安定した性能が売りで、日本最後の定期急行「はまなす」に最後まで使われていました。
今でも北海道のトロッコ列車や東武鉄道の復活蒸気の客車に使われています。
写真の1998年9月16日は、今日から始まった奥能登芸術祭でもオブジェ代わりになっている、のと鉄道能登線の珠洲駅まで入線したときの帰路、能登中島駅です。 天皇皇后両陛下のお召列車に仕立てられたのが、サロンカーなにわでした。

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定期列車ではないので、機関車は経路ごとに使う車両も違います。
この写真のDE15型は、普段ラッセル車として待機して、冬季しか本線運転しないので大変貴重です。
しかも、豊岡から北陸本線まで引っ張って来る機会は、当時でさえ珍しかったのです。

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北陸本線に来ると、様々な車両達との出会いがありました。 北陸新幹線開業以前はJR東日本の車両も北陸にはよく出入りしていました。 特に485系で非電化区間でも機関車の助けを借りれば入線可能な万能電車、NO.DO.KA.や、前身の上沼垂運転区のお座敷客車(カヌ座)は、週末の度に北陸に来ていましたので、同じく頻繁に関西から入線していたサロンカーなにわとは、しょっちゅうこの写真のような光景がありました。

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そして、緑ベースの車体をサロンカーなにわから得た、トワイライトエクスプレスは、北陸を代表するロングランナーになりました。
惜しまれて引退しましたが、北陸新幹線が開業しなければ、まだ現役だったと思います。
3社に分割された日本海側の北陸本線は、首都圏からの在来線需要が無いことと、JR西日本からの分離継承のため、大阪のJR本社側が「やめる」といえば、分割継承した三セク会社からは何の反発も出来ません。 主従関係そのものです。
東北全体を営業エリアとして認め、相互乗り入れを続けている東北本線の第三セクター路線や、旧江差線とは趣が異なります。 残念なことです。

JR西日本の都合で金沢から目的地の富山市八尾町まではバス移動となってしまっている貸切列車ですが、2022年度には敦賀以北の、北陸本線の本体部分といえる区間が全て、第三セクター化され、福井会社を含めて4社に別れます。

30年前、JRに分割民営化されて以降も、九州、四国、北海道を含む全旅客会社からの乗り入れがあった北陸本線は、すっかり過去になりつつあり、このサロンカーなにわは、バブル景気の象徴、ジョイフルトレインの忘れ形見として、当時を懐かしむ存在になってしまった感があります。
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